ボクサー(読み)ぼくさー(英語表記)boxer

翻訳|boxer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボクサー」の意味・わかりやすい解説

ボクサー
ぼくさー
boxer

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、ドイツ原産の使役犬。四角い体つきの、短毛で筋骨たくましい中形種で、マスチフブルドッグの血を引き、闘犬として用いられたりもしたが、警備犬、警察犬としても広く用いられている。顔つきはブルドッグに似ていかついが、性質はすこぶる陽気で人なつこい。活発な犬種で、精力的に活動する。その明るい元気な態度と、スマートな四肢、上品な頭部や頸(くび)すじ、男性的でいきな毛色などが相まって、家庭犬としても多くのファンを獲得している。毛色はフォーンとブリンドルがあり、それに吻(ふん)やのどから胸元、四肢の先端に白が入るとき、非常に美しくスマートな印象を与える。口吻には黒いマスクがあること、また、頭部に白斑(はくはん)があるときは均等にあることが望ましい。尾は第3尾椎(びつい)を残して断尾する。尾のつく位置は高い。耳も日本やアメリカ合衆国では断耳しているが、イギリスでは垂れ耳のままである。体高54~64センチメートル、体重約28~30キログラム。

増井光子


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボクサー」の意味・わかりやすい解説

ボクサー
boxer

イヌの1品種で,ドイツ原産の使役犬。過去 100年あまりの間に完成された新犬種で,用途は警察,軍用,警備,番犬など非常に広範である。祖先はイノシシ狩りに用いられていた。体高 53~61cm,体重 27~32kg。顔つきはブルドッグによく似るが,従順でやさしく,親しみやすい。耳は断耳した立耳,尾は短く断尾される。短毛で,色はファウンド (黄金色) かブリンドル (虎毛) 。顔面が黒く,白色斑が吻,前額,前胸から頸,肢にかけてある。

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