嵩に懸かる(読み)カサニカカル

デジタル大辞泉 「嵩に懸かる」の意味・読み・例文・類語

かさか・る

優勢に乗じて攻めかかる。「―・って攻撃する」
優位の地位立場をいいことにして相手威圧する。「―・って命令する」
[補説]「笠に着る」との混同で、「笠に懸かる」と書くのは誤り。
[類語]脅かす脅す脅しつけるおびやかす凄む凄みを利かせる笠に着る示威威圧威嚇脅迫恫喝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嵩に懸かる」の意味・読み・例文・類語

かさ【嵩】 に 懸(か)かる

  1. 優勢なのに乗じて攻めかかる。勢いにのって物事をする。
    1. [初出の実例]「『あますな、もらすな〈略〉』と、かさにかかりて攻ければ」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)中)
    2. 「嵩にかかって泣く」(出典:大寺学校(1927)〈久保田万太郎〉一)
  2. 相手を威圧するような態度をとる。高圧的に出る。嵩から出る。嵩になる。嵩を懸く。
    1. [初出の実例]「大きなるおとこなれば、かさにかかり」(出典:咄本・鹿野武左衛門口伝はなし(1683)下)
    2. 「層(カサ)にかかって極付(きめつけ)れど」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)

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