川薑(読み)カワハジカミ

精選版 日本国語大辞典 「川薑」の意味・読み・例文・類語

かわ‐はじかみかは‥【川薑】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物ごしゅゆ(呉茱萸)」の古名。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「遣諸蕃使〈略〉草薬八十種〈略〉呉茱萸(かははしかみ)五斤」(出典:延喜式(927)三七)
    2. 「呉茱萸 本草云呉茱萸〈朱臾二音 加波々之加美〉」(出典:十巻本和名抄(934頃)一〇)
  3. 植物「さんしょう(山椒)」の古名。
    1. [初出の実例]「凡そ、諸(もろもろ)山野に在るところの草木は、〈略〉白芷(よろひぐさ)秦椒(かははじかみ)・百部根(ほとづら)」(出典:出雲風土記(733)神門)
    2. 「秦桝 一名大枡 一名樛樹子 一名小枡 和名加波々之加美」(出典:本草和名(918頃))

川薑の補助注記

用例の「呉茱萸」について、「本草和名」は「からはじかみ」として載せる。


か‐はじかみ【川薑】

  1. 〘 名詞 〙 植物「さんしょう(山椒)」の古名。
    1. [初出の実例]「秦椒 加波自加美」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))

川薑の補助注記

「本草和名」(九一八頃)に「秦椒 和名加波々之加美」とあり、「新撰字鏡」例は「波」の下の重点が脱したもの、という考えも成り立つ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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