左文字(読み)ヒダリモジ

デジタル大辞泉 「左文字」の意味・読み・例文・類語

ひだり‐もじ【左文字】

裏返しに見た形の文字印章などに刻んだ文字。鏡文字
「―にぞおしたりける」〈読・弓張月・残〉

さ‐もじ【左文字】

銘に「左」の一字のある刀。南北朝ころ筑前刀工で、正宗高弟という左衛門三郎慶源を祖とする左家さけの鍛えたもの。さもんじ。

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精選版 日本国語大辞典 「左文字」の意味・読み・例文・類語

さ‐もじ【左文字】

  1. 〘 名詞 〙 鎌倉末期、九州博多の刀工で、正宗の門下という左衛門三郎慶源を祖とする左家(さけ)刀鍛冶が鍛えた刀。銘に「左」の一字がある。
    1. [初出の実例]「是は重代の左文字(サモジ)、二千五百貫の折紙有り」(出典浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)中)

ひだり‐もじ【左文字】

  1. 〘 名詞 〙 裏返しに見た文字。鏡に映って見える文字。また、印(いん)などに刻んだ裏返しの文字。左文(ひだりぶみ)。鏡文字。
    1. [初出の実例]「立帰る雁のすかたやひだり文字〈貞富〉」(出典:俳諧・沙金袋(1657)春)

さ‐もんじ【左文字】

  1. 〘 名詞 〙さもじ(左文字)

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