己が罪(読み)オノガツミ

デジタル大辞泉 「己が罪」の意味・読み・例文・類語

おのがつみ【己が罪】

菊池幽芳長編小説大阪毎日新聞で明治32年(1899)に前編、明治33年(1900)に後編をそれぞれ連載。婦人向け家庭小説先駆新派劇でしばしば上演されたほか、映画化作品も多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「己が罪」の意味・わかりやすい解説

己が罪 (おのがつみ)

菊池幽芳の長編小説。1899-1900年(明治32-33)《大阪毎日新聞》に連載。単行本は1900年に前編,01年に中・後編を春陽堂より刊行。大阪天下茶屋の豪農の娘・箕輪環が女主人公。環は上京して女学校に在学中,医学生に欺かれて同棲,のち投身自殺をはかるが,危うく助かり,玉太郎を生む。玉太郎は房州のある漁家に里子に出し,環は親もとに帰った。のち,子爵桜戸隆弘と結婚,一子正弘を生んだ。正弘が房州に保養に来ていたおり,漁師の少年とともに溺死し,その少年が玉太郎であったことを知った環は一切を夫に告白,夫婦間は危機に陥った。しかし,環の献身的愛情により,結局は旧に復して幸福な結末に終わる。女性読者に歓迎された代表的な家庭小説
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デジタル大辞泉プラス 「己が罪」の解説

己が罪

1926年公開の日本映画。監督:溝口健二原作:菊池幽芳による同名小説、脚色:畑本欽一、撮影:松沢又男。出演:砂田駒子、高木永二、南光明、市川春衛ほか。

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