菊池幽芳の長編小説。1899-1900年(明治32-33)《大阪毎日新聞》に連載。単行本は1900年に前編,01年に中・後編を春陽堂より刊行。大阪天下茶屋の豪農の娘・箕輪環が女主人公。環は上京して女学校に在学中,医学生に欺かれて同棲,のち投身自殺をはかるが,危うく助かり,玉太郎を生む。玉太郎は房州のある漁家に里子に出し,環は親もとに帰った。のち,子爵桜戸隆弘と結婚,一子正弘を生んだ。正弘が房州に保養に来ていたおり,漁師の少年とともに溺死し,その少年が玉太郎であったことを知った環は一切を夫に告白,夫婦間は危機に陥った。しかし,環の献身的愛情により,結局は旧に復して幸福な結末に終わる。女性読者に歓迎された代表的な家庭小説。
執筆者:岡 保生
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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