市之塚遺跡(読み)いちのづかいせき

日本歴史地名大系 「市之塚遺跡」の解説

市之塚遺跡
いちのづかいせき

[現在地名]二宮町高田

八溝やみぞ山地西麓を南流する小貝こかい川右岸の西根にしね台地東縁に位置する。この台地は標高五六メートル、小貝川低地からの比高約三メートルの低台地で、南に緩やかに傾斜している。平成一五年(二〇〇三)から同一七年にかけての圃場整備事業に伴う調査によって、縄文時代早期後半の竪穴住居跡八軒・土坑二基、古墳時代前期から中期の竪穴住居跡二五〇軒、奈良から平安時代の竪穴住居跡八軒・掘立柱建物跡三棟、中世から近世の方形区画溝・溝跡二三条、井戸跡二六基・方形竪穴五六基・地下式壙一七基・長方形土坑約三〇〇基・掘立柱建物跡一三棟・炭窯跡一基などの遺構と、縄文土器石器(石鏃・三角錐状石器・石斧・礫器)、土師器・須恵器、石製模造品・内耳土器・青磁碗・和鏡・櫛・鉄製品・古銭・紡錘車・砥石石臼・硯などの遺物が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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