布城跡(読み)ぬのじようあと

日本歴史地名大系 「布城跡」の解説

布城跡
ぬのじようあと

[現在地名]土佐清水市布

布集落の西、布川が大きくカーブして今明こみように通じる谷の上、標高八〇メートルの山頂にある。径一八メートルほどの詰ノ段を山頂に北に二ノ段、南に三ノ段を構え、詰ノ段は高さ二メートルの土塁で囲む。これを城構えの中心にし、尾根を掘切り、あるいは縦堀を設けて攻城に備え、各所に郭を構える。長宗我部氏の家臣として立石右京進がここを居城としたが、それに先立って一条氏の後見役だったと伝える立石摂津守がこの地の領主として築城したといわれている。慶長二年(一五九七)頃には立石助兵衛正賀が城主となったが、山内氏の入国によって肥後に立退き廃城となった(土佐清水市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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