帽子岩(読み)ぼうしいわ

日本歴史地名大系 「帽子岩」の解説

帽子岩
ぼうしいわ

網走港北側の防波堤の中間にある小島状の安山岩の岩で、高さ二三メートル。陸から眺める形態が帽子を置いたように見えることから命名された。この岩は網走の地名発祥の地という説がある。アイヌ語ではチパシリといい、幣場で祭壇のある島といわれ、アイヌは沖漁の行きと帰りに祈願と感謝を捧げたとされる(網走市史)。「戊午日誌」(安婆志利誌)には流行病をもたらすという霊鳥「ハイカイカムイチカフ」が「アバシリの海へ出沖の大岩の上に留りてチバシリチバシリと鳴」き飛去ったという言伝えがあり、「西蝦夷地名考」には「此所少し沖に島有。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「帽子岩」の解説

帽子岩

北海道網走港内にある小島。古くは「チパシリ(アイヌ語で“幣場(ぬさば)の島”の意)」と呼ばれた。幣場は、祭祀などの儀式を行なう場所のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

岩石学辞典 「帽子岩」の解説

帽子岩

帽岩

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android