馬もしくは牛の引く大型四輪の荷車で,荷台に幌がかけられるようになっている。アメリカ西部開拓史と結びつけて考えられる幌馬車は,いくぶん特殊な構造になっており,その原型は18世紀半ば,ペンシルベニアのランカスター地方でペンシルベニア・ダッチがつくったコネストーガ・ワゴンである。荷台の床は平らでなく,ボートのように中央部が弓なりに曲がっており,悪路や急坂でも荷物がころげたり,落ちたりしないようになっている。荷台の前方と後方も,上側が広がっていて,全体として船のような印象を与えるので,〈大草原の船prairie schooner〉とも呼ばれた。4頭から6頭の馬で引かれ,2tから3tの荷物を運べる幌馬車は,西部へ移住する開拓民にとって最良の運送手段であった。もっとも,本来乗客用につくられたものではないので,御者は馬車には乗らず,歩くか,4頭立ての場合には後馬に乗った。多くの幌馬車は青く塗られ,上等なものは19世紀半ば1500ドルもした。
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執筆者:岡田 泰男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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