朝日日本歴史人物事典 「平田安吉」の解説
平田安吉
生年:安政4.4.22(1857.5.15)
明治前期,山形県庄内の大地主,事業家,農事指導者。庄内藩の御用商人平田太七郎の長男として鶴岡に生まれる。平田家は代々米穀・肥料商人で,明治15(1882)年ごろから20年代に,田畑宅地を買い入れ大地主に成長した。同14年,第六十七国立銀行取締役となり,22年印刷所鶴鳴社を創設。またこの年,地主層によびかけ,西田川郡勧農会を組織し,乾田馬耕の普及や稲作技術の向上を図り,28年には同志と共に鶴岡米穀取引所を創設した。町会議員,郡会議員を務め,旧藩の保守派(御家禄派)に対して,町方勢力を結集した中心人物でもある。<参考文献>『鶴岡市史』中
(横山昭男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報