平田村分(読み)ひらたむらなだぶん

日本歴史地名大系 「平田村分」の解説

平田村
ひらたむらなだぶん

[現在地名]平田市灘分町

平田村ぶんの南、出雲平野北東端の平坦地を占める。村域は東西三四町弱・南北八町余ほどで、南は斐伊川しま村。東方宍道湖に面し、「運送 湖水付にて船弁理宜舗」村であった(明治六年「地理取調書」県立図書館蔵)平田町へ通じる往還、出雲郡坂田さかだ(現斐川町)に至る往還、島村から当村を抜け平田村上ヶ分東部の新田地帯へ至る道などがそれぞれ南北に通じていた(天保一四年「東組・西組順村手引帳」平田市立図書館蔵)近世には楯縫たてぬい郡に属し、郷村帳類では平田町・平田村上ヶ分と合せて平田村として高付されていたが、一七世紀半ば以降の松江藩治政下では、それぞれが実質的には一村(町)として扱われていた。正保四年(一六四七)の平田村御検地帳では灘分として分冊され、さらに延宝九年(一六八一)には平田村本田灘分御検地帳が作成されている。当村はこの時点で平田村上ヶ分と明確に区分されるようになったと思われ、宝暦一四年(一七六四)の平田村灘分旧記書差出帳(土江文書)にも「平田村灘分同上ケ分右両村ニ分リ候儀、八拾七年以前延宝九酉年ニて御座候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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