本田(読み)ホンデン

デジタル大辞泉 「本田」の意味・読み・例文・類語

ほん‐でん【本田】

苗代で育てた稲の苗を、本式に植えつける田。
荘園制で、新開田に対して、もとからあった田。
江戸時代新田に対し、旧来の田。また、享保11年(1726)の新検地条目で、元禄年間(1688~1704)以前に検地され検地帳に記載された田。
[類語]水田たんぼ田地青田稲田泥田山田棚田新田美田

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精選版 日本国語大辞典 「本田」の意味・読み・例文・類語

ほん‐でん【本田】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 荘園制で、新開の田に対して、もとからあった田。〔明衡往来(11C中か)〕
  3. 江戸時代、旧来ある田畑で、最初の検地帳に登録された田地。古田(こでん)
  4. 江戸時代、元祿一六八八‐一七〇四)以前に検地を受けた田畑、屋敷
  5. 苗代田に対して、実際に苗を植えつけ、収穫する時まで生育させる田。〔地方凡例録(1794)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「本田」の意味・わかりやすい解説

本田
ほんでん

(1) 荘園制において新開田以外の田をいう。 (2) 江戸時代,元禄年間 (1688~1704) 以前に検地を受け村高 (→石高 ) に入れられた田畑をいう。新田に比べて本田は貢租も重く作付制限がきびしく,新田開発も本田の水源立地を制約しない範囲で行わなくてはならなかった。

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世界大百科事典(旧版)内の本田の言及

【穂積[町]】より

…長良川と揖斐(いび)川にはさまれ,町域の大部分は輪中地帯北部(五六輪中)に位置する。集落は天王川,中川など中小河川沿いの自然堤防上に形成され,江戸時代までは中山道の道筋に当たった本田に中心があったが,現在の中心は東海道本線穂積駅周辺である。明治期以降,低湿地で栽培されるコリヤナギを材料とした柳行李やバスケットの製造が盛んであったが,第2次大戦後,衰退した。…

※「本田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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