平等院鳳凰堂阿弥陀如来像(読み)びょうどういんほうおうどうあみだにょらいぞう

山川 日本史小辞典 改訂新版 の解説

平等院 鳳凰堂阿弥陀如来像
びょうどういんほうおうどうあみだにょらいぞう

1053年(天喜元)供養の阿弥陀像は「定家朝臣記」により作者は定朝(じょうちょう)とされる。定印を結ぶ丈六像で,円形方形の内外二重の天蓋の下,飛天光を負い,八重蓮華座上に座する。檜材の寄木造・漆箔仕上げ。均衡のとれた,円満でのびやかな相好がゆきとどいた彫技によって表現され,その像容や,華麗な宝相華文様を彫った荘厳具の形式,合理的な木寄せの技法などに藤原彫刻の完成した姿が示される。像高279.0cm。国宝

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の平等院鳳凰堂阿弥陀如来像の言及

【定朝】より

…平安中期,11世紀前半に活躍した仏師。日本彫刻史上屈指の名匠といわれる。仏師僧康尚(こうじよう)の子と考えられ,1020年(寛仁4)康尚とともに藤原道長発願の無量寿院(のちの法成寺阿弥陀堂)の9体の丈六阿弥陀像をつくったのをはじめ,宮廷や藤原一門などの造仏に多くたずさわった。22年(治安2)法成寺造仏の功によって,仏師としてはじめて僧綱位の法橋に叙され,48年(永承3)には興福寺造仏の賞として法眼に進んでいる。…

※「平等院鳳凰堂阿弥陀如来像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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