弘道館記(読み)こうどうかんき

精選版 日本国語大辞典 「弘道館記」の意味・読み・例文・類語

こうどうかんきコウダウクヮン‥【弘道館記】

  1. 江戸後期、水戸の藩校弘道館設立の目的教育基本方針を述べた書。一巻。徳川斉昭の命により、藤田東湖起草。天保九年(一八三八成立。当時の水戸学の真髄を伝える。嘉永五年(一八五二)注釈書「弘道館記述義」二巻が成立し、幕末思想政治影響を与えた。

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旺文社日本史事典 三訂版 「弘道館記」の解説

弘道館記
こうどうかんき

幕末,藤田東湖の著書
1838年刊。1巻。藩主徳川斉昭 (なりあき) の名で弘道館の開設趣旨および教育方針を漢文で記したもの。神道儒学一致,文武兼備を主張し,尊王攘夷思想に基づく水戸学の理念を簡明に説いた。

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世界大百科事典(旧版)内の弘道館記の言及

【弘道館記述義】より

…2巻。水戸藩の藩校弘道館(1841開館)の建学の趣旨を示した徳川斉昭撰の《弘道館記》(1838成稿)に,その草稿の作成者であった東湖が,命をうけて逐語的に注釈を加えたもので,敬神崇儒,尊王攘夷,忠孝無二,文武不岐,学問・事業の一致という後期水戸学の主要思想が集約的に提示されている。会沢正志斎の《新論》とともに水戸学を代表する著作である。…

※「弘道館記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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