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強い相互作用 つよいそうごさようstrong interaction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

強い相互作用
つよいそうごさよう
strong interaction

自然界に実在する粒子の間に働く最も強い相互作用で,作用の到達距離は 10-15m の程度である。この相互作用を行う非常に多種類の中間子やバリオンをハドロンと総称する。たとえば,核子を結合して原子核をつくる核力はπ中間子など多種類の中間子と核子との強い相互作用から生み出され,それらの相互作用の強さは1の程度である。この相互作用は,荷電共役変換,空間反転,時間反転に関して不変であり,アイソスピンストレンジネス,チャームなどの香り量子数を保存し,近似的にSU(3)対称性を満たす。ハドロンはクォークがグルーオンの交換を通じて結合する複合粒子系であり,ハドロン間の強い相互作用は本質的には量子色力学により支配される。

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デジタル大辞泉の解説

つよい‐そうごさよう〔‐サウゴサヨウ〕【強い相互作用】

自然界に存在する四つの基本的な力(相互作用)の一。名称は、電磁相互作用の約100倍の強さをもつことに由来する。原子核内の核子同士を結びつける核力を指し、グルオンハドロン同士にはたらく力を媒介する。これらの相互作用は量子色力学により説明される。強い力

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百科事典マイペディアの解説

強い相互作用【つよいそうごさよう】

相互作用

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大辞林 第三版の解説

つよいそうごさよう【強い相互作用】

素粒子のハドロンの間にだけ作用する力。素粒子の四つの基本相互作用のうちで最も強く、電磁相互作用の約100倍。例えば、パイ( π )中間子を媒介として核子間にはたらき、原子核を構成する核力を生成する。根源的にはハドロンを構成するクオーク間に働く力で、量子色力学によって扱われる。 → 量子色力学

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世界大百科事典内の強い相互作用の言及

【相互作用】より


【物理学における相互作用】
二つまたはそれ以上の物質が互いに力を及ぼしあうこと。物質の基本的な相互作用としては,重力相互作用(重力),電磁相互作用(電磁力),弱い相互作用(弱い力)および強い相互作用(強い力)の4種類があることが知られている。相互作用をその強さの順に並べると,強い相互作用,電磁相互作用,弱い相互作用,重力相互作用となる。…

【素粒子】より

…電磁気力と弱い力とは一見まったく異なった力のように見えるが,実は両方の力の源は同じであるという統一理論がS.ワインバーグとA.サラムによって提唱(ワインバーグ=サラムの理論)され,実験による検証も得られて大きな成功を収めた。最後の力は〈強い力〉(強い相互作用)と呼ばれるもので,π中間子が陽子と中性子,あるいは陽子と陽子の間に交換されて生ずる核力がこれである。この強い力は,10-13cmという非常に小さい距離でのみ強く働いて,それを越えると非常にはやく減少するという特徴をもつ。…

【素粒子物理学】より

…原子核を構成する陽子や中性子,その間の力(核力)を媒介する中間子,さらにこれらのまわりを回って原子を構成する電子および電磁力を媒介する光が素粒子のすべてで,これらは不可分のものであろうと思われた。理論的には電子の異常磁気モーメントやラム・シフトの説明に完全な成功を収めた量子電磁力学の発展があり,中間子を媒介とする強い相互作用もそれに類似の理論で記述されるのではないかという期待があった。しかし,実際の事態はそれほど単純ではなかった。…

※「強い相互作用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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