翻訳|hadron
強粒子ともいう。電磁相互作用,弱い相互作用のほかに,主として強い相互作用をする素粒子の一群。ハドロンのうちバリオン数(素粒子の種類によって決まる量の一つ)0のものを中間子,バリオン数1のものをバリオンと呼ぶ。これらのハドロンは整数または半整数のスピンをもち,質量もπ0中間子の135MeVから10GeV強のものに至るまで数百個も見つかっている。このようにハドロンの数が多いということは,ハドロンがもっと基本的な粒子であるクォークの複合系からできていると考えればうまく理解できる。つまり整数スピンをもつハドロン(中間子)はクォークと反クォークの結合系と考えられ,半整数スピンをもつバリオンはクォーク3個の結合系と考えればハドロンの諸性質がうまく説明できる。
→素粒子
執筆者:猪木 慶治
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強い相互作用をする重粒子バリオンと中間子とをあわせてハドロンいう.ハドロンの語源はギリシア語の“強い”を意味する言葉δρζに由来する.中間子がクォーク,反クォークの組合せの粒子であるの対して,バリオンは通常3個のクォークからなる粒子で,陽子,中性子も含まれる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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