クォーク(英語表記)quark

翻訳|quark

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クォーク」の意味・わかりやすい解説

クォーク
quark

強い相互作用をする粒子ハドロン)を構成する素粒子。1964年,マレー・ゲル=マンとジョージ・ツワイクにより独立に予言された。フレーバー(香り)と呼ばれる 6種類(アップ〈u〉,ダウン〈d〉,チャーム〈c〉,ストレンジ〈s〉,トップ〈t〉,ボトム〈b〉)があり,赤,青,緑の 3種類の色電荷をもつとされている。1995年トップクォークが確認され,6種類のクォークがすべて発見された。中間子ではクォークと反クォークが,またバリオンでは三つのクォークが,全体で無色となるようにグルーオンによって結びつけられている。クォーク間の力は距離とともに強くなるため,クォークを単独で分離することはできない(クォーク閉じ込め)と考えられている。素粒子の標準理論などの統一理論では,(u,d),(c,s),(t,b)と 2種類ずつまとめて扱い,それぞれにレプトンの対(電子電子ニュートリノ),(μ粒子,μニュートリノ),(τ粒子,τニュートリノ)を付随させ,おのおのが四つの素粒子からなる三つのグループに分類される。各グループを世代 generationと呼んでいる。

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