当麻蹶速(読み)たいまのけはや

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「当麻蹶速」の意味・わかりやすい解説

当麻蹶速
たいまのけはや

垂仁天皇の世に大和当麻邑 (奈良県北葛城郡) にいたと伝えられる豪族の一人。『日本書紀垂仁天皇7年7月7日の条によれば,強力相撲の技を誇り,常に力比べの相手を捜していたが,その驕慢さを天皇に憎まれ,天皇が出雲から招いた野見宿禰と対決して脇骨を踏み砕かれ,腰を踏み折られて死んだという。野見宿禰とともに相撲の祖とされるが,七夕の際に節会相撲 (せちえずもう) を行なったことの起源説話とされている。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「当麻蹶速」の解説

当麻蹶速 たいまの-けはや

「日本書紀」にみえる力士
大和(奈良県)当麻郷の豪族。強力,勇猛をほこっていたので,垂仁(すいにん)天皇が出雲(いずも)(島根県)より野見宿禰(のみのすくね)をよんで相撲をとらせたところ,宿禰にけり殺され,土地を没収された。

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百科事典マイペディア 「当麻蹶速」の意味・わかりやすい解説

当麻蹶速【たいまのけはや】

垂仁天皇時代の当麻の人。野見宿禰(のみのすくね)と力くらべをして腰を折られたという。古訓は〈たぎまのくゑはや〉。

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世界大百科事典(旧版)内の当麻蹶速の言及

【野見宿禰】より

…力士の始祖とされる人物。《日本書紀》垂仁天皇7年7月7日条に野見宿禰と当麻蹶速(たいまのけはや)の相撲譚がある。大和の当麻に蹶速という強力の人がおり,ならびなき天下の力士を誇っていた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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