後中尾遺跡(読み)うしろなかおいせき

日本歴史地名大系 「後中尾遺跡」の解説

後中尾遺跡
うしろなかおいせき

[現在地名]倉吉市上米積

上米積かみよなづみ集落南西高城たかしろ山から東方に延びる丘陵に位置する弥生時代中期から古墳時代にかけての大集落跡。昭和五七年(一九八二)に発掘調査が行われ、弥生時代中期の環濠、弥生時代中期から古墳時代の住居跡一一七棟をはじめ、貯蔵穴三九基・古墳一基、中世の掘立柱建物と井戸などの遺構が検出された。弥生時代から古墳時代にかけての集落の変遷を知る良好な遺跡として注目される。環濠は集落を取巻かず、丘陵の基部と先端部近くの二ヵ所を横断する。二条の濠の間隔は一〇〇メートルある。濠は幅一メートル・深さ一メートルの規模で、弥生時代中期後半には埋まっていたとみられる。住居跡は弥生時代に属するもの六九棟、古墳時代に属するもの四八棟である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android