後来(読み)コウライ

デジタル大辞泉 「後来」の意味・読み・例文・類語

こう‐らい【後来】

こののち。行く末将来
「手を取って―を語ることも出来ず」〈左千夫野菊の墓
遅れて来ること。また、その人。
「呼び入れて、―とて酒すすめて」〈沙石集・九〉

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精選版 日本国語大辞典 「後来」の意味・読み・例文・類語

こう‐らい【後来】

  1. 〘 名詞 〙
  2. こののち。ゆくすえ。将来。
    1. [初出の実例]「今歳重陽明歳到、後来菊酒酔重闈」(出典田氏家集(892頃)下・重陽日登高望大宮賜詞臣菊酒)
    2. 「覆かくして云紛らすは己を欺くにて、後来の恥を残すなり」(出典:俳諧・一字般若(1772))
    3. [その他の文献]〔漢書‐両粤伝〕
  3. 遅れて来ること。また、その人。
    1. [初出の実例]「後来の阿師等、かつて仏法の全道をきかず」(出典:正法眼蔵(1231‐53)仏道)
    2. [その他の文献]〔楚辞‐九歌・山鬼〕

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普及版 字通 「後来」の読み・字形・画数・意味

【後来】こうらい

この後。後に来る人。唐・柳宗元〔南中にして題す〕詩 索(つひ)に何事ぞ 徘徊(た)だ自ら知る 誰(たれ)か後來のと爲りて 當(まさ)に此の心とすべき

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