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野菊の墓 ノギクノハカ

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デジタル大辞泉の解説

のぎくのはか【野菊の墓】

伊藤左千夫の処女小説。明治39年(1906)発表。江戸川のほとりを舞台に、旧家の息子政夫と、二つ年上のいとこ民子の淡い恋を描く。

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デジタル大辞泉プラスの解説

野菊の墓

1981年公開の日本映画。監督:澤井信一郎、原作:伊藤左千夫による同名小説、脚本:宮内婦貴子。出演:松田聖子、桑原正、村井国夫、赤座美代子、樹木希林湯原昌幸、小甲登枝恵ほか。

野菊の墓

NHKのテレビドラマ「少年ドラマシリーズ」の作品のひとつ。放映は1975年9月~1975年9月。原作:伊藤左千夫の同名小説。脚本:井出俊郎。出演:長谷川諭、小山明子ほか。

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大辞林 第三版の解説

のぎくのはか【野菊の墓】

小説。伊藤左千夫作。1906年(明治39)「ホトトギス」に発表。千葉県松戸の田園を背景に、政夫と民子の悲恋を感傷的な筆致で描く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

野菊の墓
のぎくのはか

伊藤左千夫(さちお)の中編小説。1906年(明治39)1月『ホトトギス』に発表、同年4月俳書(はいしょ)堂から刊行。作者の処女小説。主人公政夫(まさお)がまだ少年のころ、家にきていた従姉(いとこ)の民子との幼い恋を回想したものである。周囲の無理解から清純な恋が妨げられ、民子は嫁いで亡くなり、政夫は少女の愛していた野菊をその墓の周囲に植える。素朴な田園を背景にした牧歌的な純愛物語。技法的には欠点もあるが、薄幸な恋に寄せる作者の同情がそれを覆って、真率胸を打つ一編となっている。当時夏目漱石(そうせき)は左千夫あての手紙で、「自然で、淡白で、可哀想(かわいそう)で、美しくて、野趣があって」こんな小説なら「何百篇よんでもよろしい」と評した。木下恵介監督の『野菊の如(ごと)き君なりき』(1955)など、たびたび映画化されている。[本林勝夫]

映画

日本映画。1955年(昭和30)に、松竹で伊藤左千夫原作の『野菊の墓』を、木下恵介脚本・監督で『野菊の如き君なりき』として白黒でつくられ、キネマ旬報ベスト・テン第3位となる。老人(笠智衆(りゅうちしゅう))が60年前を回想する。旧家の次男、15歳の政夫(田中普二(たなかしんじ)、1940― )と従姉の17歳の民子(有田紀子(ありたのりこ)、1940― )は互いに仲が良いので噂がたち、祖母(杉村春子(すぎむらはるこ))に実家へ戻され結婚させられる。だが子どもは流産し、民子は実家で亡くなってしまう。回想場面を白い枠で囲み、若い男女を抒情的に描写しつつ、封建的な田舎の実態をも残酷に露呈させている。1966年、大映で木下恵介の脚本・同タイトル、カラーで富本壮吉(とみもとそうきち)(1927―1989)監督が、安田道代(みちよ)(現、大楠(おおくす)道代、1946― )主演で再映画化。端正な風景描写が印象深い。1981年、3度目に東映で澤井信一郎(さわいしんいちろう)(1938― )初監督、松田聖子(まつだせいこ)(1962― )主演で『野菊の墓』を撮る。匂いたつような自然のなか、民子と政夫(桑原正(くわはらまさし))の二人が、夕陽に向かって祈りを捧げる場面の感動が全編を貫く傑作である。[坂尻昌平]
『『野菊の墓』(岩波文庫・角川文庫・講談社文庫・新潮文庫)』

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