後藤末雄(読み)ごとうすえお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「後藤末雄」の意味・わかりやすい解説

後藤末雄
ごとうすえお
(1886―1967)

仏文学者、小説家。東京生まれ。東京帝国大学仏文科卒業。谷崎潤一郎らと第二次『新思潮』(1910)を創刊。『下町』『素顔』などの好短編を発表。のちに文壇から遠のき、慶応義塾大学教授となり、17、18世紀仏文学の研究に専心ロマン・ロランユゴー翻訳のほか、わが国における東西比較文化論の先駆的な役割を果たした。主著に『支那(しな)思想のフランス西漸』(1933)、『東西の文化流通』(1938)、『日本・支那・西洋』(1943)。

[岩崎武夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「後藤末雄」の解説

後藤末雄 ごとう-すえお

1886-1967 明治-昭和時代の小説家,フランス文学者。
明治19年10月25日生まれ。43年谷崎潤一郎らと第2次「新思潮」を創刊し,短編「素顔」などを発表。のち慶大教授となり,翻訳のほか東西文化の比較研究で知られた。昭和42年11月10日死去。81歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「支那(しな)思想のフランス西漸」など。

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