従える(読み)シタガエル

デジタル大辞泉 「従える」の意味・読み・例文・類語

したが・える〔したがへる〕【従える/随える】

[動ア下一][文]したが・ふ[ハ下二]
引き連れて行く。伴って行く。「部下を―・えて視察する」
相手自分の思いどおりにする。服従させる。「敵を―・える」
[類語]引き連れる伴う率いる連れる連れ立つ引っ張る召し連れる連れ込む連れ出す連れ戻す引率する

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精選版 日本国語大辞典 「従える」の意味・読み・例文・類語

したが・えるしたがへる【従・随】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]したが・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 室町時代ごろからヤ行にも活用した。→したがゆ )
  2. 人をひき連れる。おともとしてひきいる。
    1. [初出の実例]「五百の人を身にしたかへて東より空を踏てきたて」(出典:観智院本三宝絵(984)中)
  3. 言うなりにさせる。服従させる。
    1. [初出の実例]「我こそ人をばしたがへしか、人にしたがふ身となりにたるが悲しき」(出典:落窪物語(10C後)四)
  4. 所持する。身にたずさえる。
    1. [初出の実例]「猛豪の三兵は手にしたがへて互に雄称す」(出典:海道記(1223頃)序)
    2. 「さらに身にしたがへるたくはへもなくて」(出典:徒然草(1331頃)一八)
  5. 物事の程度に応じるようにする。
    1. [初出の実例]「汝が歩む足の跡の土を取て塵と成して、其の塵の数に随へて一の塵に一劫を充てて其の罪を滅せむ」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)
  6. ある主となるものに、従となるものをその後に加える。
    1. [初出の実例]「秦始皇帝者秦荘襄王子也と云は、其名に従へてしるすぞ」(出典:史記抄(1477)五)

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