得心(読み)トクシン

精選版 日本国語大辞典 「得心」の意味・読み・例文・類語

とく‐しん【得心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 心から承知すること。納得(なっとく)
    1. [初出の実例]「於賀茂競馬事、和歌合之願也、和歌左右已以為持、人々申云、未得心云々」(出典:後二条師通記‐寛治七年(1093)五月九日)
    2. 「御内儀様も御一門衆も、御得心の上で御座るか」(出典:虎寛本狂言・呂蓮(室町末‐近世初))
  3. その道の極意をつかむこと。
    1. [初出の実例]「性空上人の御弟子となり、六十一の年得心(トクシン)し給ひける時」(出典:御伽草子和泉式部(室町末))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「得心」の読み・字形・画数・意味

【得心】とくしん

満足する。理解する。さとる。〔夢渓筆談書画〕予が家する詰(王維)の畫ける袁安臥の圖に、中のり。此れ乃ち得心應手、到りて(すなは)ちる。故に理、に入り、迥(はる)かに天を得。

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