御側(読み)オソバ

デジタル大辞泉 「御側」の意味・読み・例文・類語

お‐そば【側】

貴人・主君を敬って、その近辺をいう語。
主君の身近に仕える人。近習きんじゅ腰元など。
奥勤めの―玉章たまづさ」〈人・娘節用・前〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御側」の意味・読み・例文・類語

お‐そば【御側】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 主君の身近な所をいう。
    1. [初出の実例]「わごりょが御側(おそば)に居てお取成(とりなし)を云うて呉るるに依って」(出典:虎寛本狂言・武悪(室町末‐近世初))
  3. 主君の身近に仕える役。また、その人。江戸幕府では「近習出頭(きんじゅしゅっとう)」「側用人(そばようにん)」「側衆(そばしゅう)」「側役(そばやく)」「扈従(こしょう)」「昵近(じっきん)」などがあった。
    1. [初出の実例]「故御側中根壱岐守正盛に付属の輩十八人を」(出典:徳川実紀‐明暦元年(1655)九月一七日)
  4. 主君のそば近く仕える侍女。また、妾。
    1. [初出の実例]「奥づとめの御側(オソバ)玉章(たまづさ)といへる容貌(みめ)よき女と」(出典:人情本仮名文章娘節用(1831‐34)前)

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