…このころ初めて現れるとがった船首材(ミヨシ)を備え,青竹のすだれなどで軽量の防備を施した本格的中型構造船であり,水軍船隊の巡洋艦的役割を果たす。第3期は江戸時代であり,泰平の世となるや幕命により即刻没収焼却された主力艦安宅船(あたけぷね)とは異なり,依然保有を許された巡洋艦関船は,惣漆(そううるし),金泥(きんでい),金金具(きんかなぐ)などで美々しく装われ,将軍,大名の海上巡幸や参勤交代時の専用御召船,すなわち〈御座船(ござぶね)〉へと,華麗なる変身を遂げる。なお,関船は早船(はやふね)(小型のものは小早(こばや))とも呼ばれる。…
…上に屋形を設けた船。〈御座船〉とも〈遊山船〉ともいった。平安時代以後川舟などに用いられたが,中世までは貴人専用であった。…
※「御座船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」