御酌(読み)オシャク

デジタル大辞泉 「御酌」の意味・読み・例文・類語

お‐しゃく【御酌】

[名](スル)
相手を敬って、その人への酌をいう語。「客にお酌する」
酌をする女。酌婦
一人前になっていない芸者東京では半玉はんぎょく京阪では舞妓まいこという。
「芸者や―がぞろぞろ附いて」〈鴎外

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御酌」の意味・読み・例文・類語

お‐しゃく【御酌】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 酌(しゃく)をする相手を敬っていう語。また、酌をすることの丁寧語
※光悦本謡曲・千手(1470頃)「千手も此由見るよりも、御酌にたちて重衡御前にこそ参りけれ」
② 酌をする女。酌婦。お酌おんな。
歌謡・松の葉(1703)一「一つこしめせたぶたぶと、殊にお酌は忍び妻忍び妻」
③ 京阪では舞妓(まいこ)、東京では半玉(はんぎょく)異称
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四「名も其儘に小芳と名宣らせ、雛妓(オシャク)のひろめをなしたりしは」

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