舞妓(読み)まいこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

舞妓
まいこ

京都において,一人前芸妓になるまでの修業中の少女をいう。 10~16歳ぐらいのこれらの少女は雛 (おしゃく) と総称するが,このうち舞だけで接客するものは,玉代が半人前であるところから半玉 (はんぎょく) と呼ばれる。これに対し舞を主とするが鼓や太鼓もこなし,玉代も芸妓なみに一人前のものを舞妓という。着物の裾を引き,だらり帯に赤襟のじゅばんを着るのを特色とする。第2次世界大戦後は労働基準法で少女の酒席接待が禁止されたので,18歳未満の舞妓は存在しないことになった。

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百科事典マイペディアの解説

舞妓【まいこ】

舞子とも記す。京都における雛妓(おしゃく)の称。一般に雛妓は芸者見習中の少女のことをいい,玉代(ぎょくだい)が半額なので半玉(はんぎょく)ともいう。これに対し舞妓は宴席では舞を主とするが,玉代は一本の芸者と同額で,だらりの帯に裾(すそ)をひき,赤衿(えり)の襦袢(じゅばん)を着る。

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世界大百科事典 第2版の解説

まいこ【舞妓】

京阪の花柳界にいる年少妓(ぎ)のこと。11~16歳の芸者(芸子と呼ぶ)修業中の少女で,宴席に出て接客する。宴席では三味線をひかずに舞を主とするのは東京などの雛妓(おしやく)と同じだが,舞妓は下方(したかた)(鼓などの伴奏)をも受けもつ。衣装は裾をひき,帯は〈だらり〉に結ぶ。じゅばんは赤襟で,一本の芸子になることを襟替えといい,その際,白襟にかわる。玉代は,他の雛妓が芸者の半額で,半玉(はんぎよく)と呼ばれるのに対し,芸子と同額である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

舞妓
まいこ

京阪地方以西における半玉(はんぎょく)の名称。12~16歳で芸子(げいこ)(芸者)に昇格するのは半玉と同じだが、座敷の余興に舞踊のほか下方(したかた)とよばれる鼓や太鼓の伴奏を勤めるなど独特の風習をもつ。玉代も芸者と同額で、半玉が芸者より低い地位にあるのに対し、芸者と同格に待遇された。座敷に出る盛装は、髪を割信夫(わりしのぶ)に結い、針打・花簪(はなかんざし)などで飾り、大振袖(ふりそで)の友禅を裾(すそ)を引いて着、襦袢(じゅばん)には赤衿を用い、厚板などの帯を「だらり」(猫じゃらし)に結び、戸外は高い木履(おこぼ)(ぽっくり)を履いて高く褄(つま)をとって歩くのを典型とする。1947年(昭和22)以後は年少女子の酒席接待が禁じられたので、年齢が引き上げられるとともに風俗も変化している。[原島陽一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぶ‐ぎ【舞妓】

〘名〙
① 朝廷の節会(せちえ)などで、舞を舞う若い女性。舞姫。
※菅家文草(900頃)二・九日侍宴、観賜群臣菊花「莫舞妓偸飡去、恐未黎收月裏奔」
② 酒宴で舞を舞うことを業とする女性。舞子。舞姫。
浮世草子・近代艷隠者(1686)三「時にふれては舞妓(ブキ)にたはれ」

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世界大百科事典内の舞妓の言及

【芸者】より

…しかし,現在は一流地といわれる花柳界に三味線などの古典芸能の技芸保持者がいる一方,まったく技芸がなく売春専門の女性を芸者名義で抱える業者が黙認されているなど,芸者の性格,水準は一様でない。 芸者となるには,10歳前後の少女が仕込みの契約で下地っ子として雇われ,雑用に従事しながら音曲,舞踊を稽古し,12歳ごろにお酌(雛妓,舞妓(まいこ))となり,17歳ごろに一本立ちするのが,明治~昭和の基本型であった。ほかに,お酌を経ずに芸者になることもあり,他の土地へ移籍することもあった。…

※「舞妓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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