無限に続く小数で,あるところから先は同じ数字の配列(循環節)が繰り返し現れるものを循環小数という。循環小数を表すときには,循環節の最初のものの両端の数字の頭部に ・ をつけて,それ以後のものを省略する。例えば,0.7214=0.7214214214……である。この循環小数0.7214は,
と等比級数を用いて表され,等比級数の公式を使えば,
で,分母は9990=2・33・5・37である。このように,循環小数は分母の素因数に2と5以外の素数をもつ有理数である。逆に正の有理数\(\frac{n}{m}\)を考えよう。nをmで割っていくと\(\frac{n}{m}\)=3/20の場合のように余りが0になるものがある。このような分数は有限小数で表されるものであり,分母は20=22・5のように2α5βの形をしている。余りが0にならない場合は,余りとして現れる数は,1,2,……,m-1のどれかで,同じものが現れれば,以下同じ計算の繰り返しとなり,したがって長さがm-1以下の循環節をもつ循環小数である。\(\frac{n}{m}\)=1/7とすると,右の計算で余りに1が出たところから後の計算は,それまでの計算の繰り返しだから1/7=0.142857である。またこの計算から,例えば3/7も容易に3/7=0.428571と求まる。この循環節は1/7の循環節を1だけずらしたものである。
執筆者:斎藤 裕
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…1/7=0.142857142857……のように無限に続くものを無限小数という。無限小数のうち,上の例1/7の142857のように,あるところ以後は同じ数字の配列が繰り返されるものを循環小数という。整数は2=2.0のように小数で表示される。…
※「循環小数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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