デジタル大辞泉
「心高し」の意味・読み・例文・類語
こころ‐だか・し【心高し】
[形ク]《「こころたかし」とも》
1 志が高い。また、人柄が高潔である。気高い。
「世の中を―・くも厭ふかな富士の煙を身の思ひにて」〈新古今・雑中〉
2 気位が高い。高慢である。
「身のほども知らず、―・くおごり」〈無名抄〉
3 目のつけどころがよい。
「井手のしがらみと置かれたるは―・きに」〈千五百番歌合・一七・判詞〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こころ‐だか・し【心高】
- 〘 形容詞ク活用 〙
- ① 志が高い。望みや理想が高い。また、品性が高潔である。気高い。
- [初出の実例]「かれは心たかき人ぞや。あやしうこそは」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)
- 「世の中を心たかくもいとふかな富士の煙を身のおもひにて〈慈円〉」(出典:新古今和歌集(1205)雑中・一六一四)
- ② 気位が高い。自尊心が強い。高慢である。
- [初出の実例]「世に知らず、心たかくおもへるに国の内は、守のゆかりのみこそは畏(かしこ)き事にすめれど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
- 「身のほども知らず、心高く傲り、かまびすしき憤りを結びて、事に触れて誤り多かり」(出典:無名抄(1211頃))
- ③ 和歌などで、着想がすぐれている。目の付けどころがよい。
- [初出の実例]「右歌は万葉歌に『玉藻刈る井手のしがらみうすきかも』と侍歌の一句を取りて、井手のしがらみと置かれたる、心たかきに」(出典:千五百番歌合(1202‐03頃)一二〇一番)
心高しの派生語
こころだか‐さ- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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