志戸呂窯跡群(読み)しとろようせきぐん

日本歴史地名大系 「志戸呂窯跡群」の解説

志戸呂窯跡群
しとろようせきぐん

[現在地名]金谷町志戸呂・横岡

金谷町市街地の北西大井川と支流大代おおじろ川に挟まれて突出する山塊の裾が開析されて沢地形になっている所の最奥部や、沢の南向き斜面に分布している。焼物地名を冠し志戸呂焼とよばれるが、窯跡は現在志戸呂・横岡よこおかなどで合せて九基以上が確認されている。志戸呂焼の開始に関係する内容の古文書も数点知られており、開窯を説明する決定的な史料となりうるかどうか疑問であるが、慶長年間(一五九六―一六一五)美濃陶工によって開窯されたということは否定できないようである。それを裏付けるかのように、「慶長甲寅之歳」(慶長一九年)と篦書された筒形花生があり、紀年銘のある最古の志戸呂焼として現存する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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