(読み)テイ

デジタル大辞泉 「悌」の意味・読み・例文・類語

てい【悌】[漢字項目]

人名用漢字] [音]テイ(漢)
兄や目上の者に素直につかえること。「悌友孝悌
[名のり]とも・やす・やすし・よし

てい【×悌】

年長者柔順に仕えること。また、兄弟長幼の間の情が厚いこと。
「兄は―に弟は敬し」〈仮・浮世物語・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「悌」の意味・読み・例文・類語

てい【悌】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 年長者によくつかえて柔順であること。また、兄弟や長幼の間の情誼がこまやかであること。また、そのさま。弟(てい)
    1. [初出の実例]「和順にして兄を愛敬するを悌(テイ)となづく」(出典翁問答(1650)上)
    2. [その他の文献]〔孟子‐滕文公・下〕

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普及版 字通 「悌」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] テイ
[字訓] すなお・やすらか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は弟(てい)。弟に弟順の意がある。〔説文新附〕十下に「兄弟に善きなり」とあり、よく兄につかえることをいう。古くは弟を悌の義に用い、〔詩、大雅、旱麓〕「豈弟(がいてい)の君子」は悌の意。悌は漢碑に至ってみえる。

[訓義]
1. すなお、したがう。
2. やすらか、たのしむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕悌 ヤスシ・シタガフ・イカル・ウレフ 〔字鏡〕悌 ツキヤスシ 〔字鏡集〕悌 イカル・ヨロコブ・ウレフ・シタガフ・ヤスシ

[語系]
悌・弟dyeiは同声。〔論語、学而〕「其の人と爲りや孝弟」、〔子、脩身〕「端愨(たんかく)順弟」など、古くは弟をその義に用いた。漢碑には「悌」の字が数見している。

[熟語]
悌順悌弟悌睦・悌友
[下接語]
豈悌・悌・謹悌・孝悌・仁悌・長悌・不悌・友悌・和悌

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