成田庄(読み)なるだのしよう

日本歴史地名大系 「成田庄」の解説

成田庄
なるだのしよう

足柄あしがら平野の南部、酒匂さかわ川下流域の現小田原市成田・飯泉いいずみ一帯にあった荘園

平安時代末期には藤原氏摂関家領で、保元の乱当時は左大臣藤原頼長領。乱後没収されて後白河天皇の後院領とされた(「兵範記」保元二年三月二九日条)。次いで天皇の験者としての功績に対する賞として保元年中(一一五六―五九)に大僧正昌雲に与えられ(康永三年七月日「亮性法親王庁解」県史三)、永暦元年(一一六〇)白河上皇が京に建立した新日吉いまひえ社に、河内国葛原岸和田くずはらきしわだ庄・伊予国前斎院勅旨田とともに社領として寄進された(永暦二年正月日「後白河院庁寄進状案」県史一)。その後、南北朝時代に至るまで本家職は新日吉社領として代々の妙法院門跡の手に相伝され、康永三年(一三四四)の亮性法親王に及んだ(前出亮性法親王庁解)


成田庄
なりたのしよう

正中二年(一三二五)三月日の最勝光院領目録(宮内庁書陵部所蔵文書)に「常陸国成田庄」がみえる。「荘園志料」「新編常陸国誌」はいずれも行方郡成田村にあてている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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