戯ける(読み)タワケル

デジタル大辞泉 「戯ける」の意味・読み・例文・類語

たわ・ける〔たはける〕【戯ける】

[動カ下一][文]たは・く[カ下二]
ふざけたことをする。ばかなことをする。たわむれる。「―・けたことを言うな」
常識からはずれたことをする。特に、みだらな行いをする。
「遂にひそかに―・けぬ」〈允恭紀〉
[類語]ふざける戯れるはしゃぐじゃれるじゃらす

じゃら・ける【戯ける】

[動カ下一]たわむれる。ふざける。じゃれる。
若しも―・けたこといわば唯は置かぬ」〈露伴・いさなとり〉

おど・ける【戯ける】

[動カ下一]こっけいなことを言ったり、したりする。ふざける。「大勢を前に―・けてみせる」

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精選版 日本国語大辞典 「戯ける」の意味・読み・例文・類語

たわ・けるたはける【戯】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]たは・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 正常でない、また常識にはずれたことをする。特にみだらなことをする。ふしだらな行ないをする。たわしる。
    1. [初出の実例]「王母(こきしのいろね)と相婬(タハケ)て、多に行無礼(ゐやなきわさ)す」(出典日本書紀(720)応神二五年(熱田本訓))
  3. たわむれる。ふざける。ばかなことをする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「五日前より奥に夫婦並んでじや、たはけたことぬかすまい」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)

おど・ける【戯】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙 ばかげたことをする。ふざけた、こっけいなことを言ったりしたりする。また、そのような様子である。
    1. [初出の実例]「曹操が利根な者ぢゃほどに懿が大な志があるをとけた志ぞ。王とならはうと云志を知たぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)二)
    2. 「朝夕めしつかはるるもの共、あるいは他所の足軽其外、をとけたるまね、をとけたるいしゃう、更々もったいなく候」(出典:結城氏新法度(1556)六四条)

じゃら・ける【戯】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙 ふざける。たわむれる。じゃれる。
    1. [初出の実例]「跡へほど細な銀がのこるなり〈文十〉 じゃらけた恋を諷れて止む〈瓢馬〉」(出典:俳諧・海陸前集(1707)春)

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