戸・門(読み)と

精選版 日本国語大辞典 「戸・門」の意味・読み・例文・類語

と【戸・門】

〘名〙
① 出入りする所。出入り口戸口。かど。もん。
古事記(712)中「縵四縵、矛四矛を天皇の御陵の戸(と)に献り置きて」
源氏(1001‐14頃)空蝉「われも、このとより出でて来」
② 出入り口、窓に取りつけて開閉できるようにしたもの。引き戸開き戸などがある。とびら。ドア。
※古事記(712)中・歌謡「己(おの)が命(を)を 盗み死せむと 後(しり)つ斗(ト)よ い行き違(たが)ひ 前つ斗(ト)よ い行き違ひ」
万葉(8C後)一四・三四六〇「誰そこの屋の戸押そぶる新嘗(にふなみ)にわが背を遣りて斎(いは)ふこの戸を」
③ (門) 河口や海などの、両岸が狭くなっている所。水流が出入りする所。水が流れている所。瀬戸。川門(かわと)水門(みと)
※古事記(712)下・歌謡「由良の斗(ト)の 斗(ト)中の海石(いくり)に 振れ立つ 漬(なづ)の木の さやさや」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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