手の筋(読み)テノスジ

デジタル大辞泉 「手の筋」の意味・読み・例文・類語

て‐の‐すじ〔‐すぢ〕【手の筋】

手の皮膚を通して見える静脈
手のひらにある筋。手相。てすじ
2を見てその人の運勢を当てるところから》相手身の上について、言いあてること。
「笑っている所を見ると―だね」〈紅葉多情多恨
筆跡。筆づかい。また、文字巧拙素質。「手の筋がいい」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手の筋」の意味・読み・例文・類語

て【手】 の 筋(すじ)

  1. 手の皮膚を通して見える血脈。あおすじ。
  2. てのひらについているすじ。てのひらにあらわれた紋理。手相。てすじ。てのあや。
    1. [初出の実例]「千貫目親のつたはり穐の月〈西道〉 よい事計手の筋の蔦〈西伝〉」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第九)
  3. を見て、運勢吉凶を判断する人。手相見。また転じて、相手の身の上についてうまく言いあてること。
    1. [初出の実例]「とてもの事に手の筋と言ひたい程に当てられたが」(出典:歌舞伎・勧善懲悪覗機関(村井長庵)(1862)序幕)
  4. 文字の書きざま。また、文字を書く巧拙の性分(しょうぶん)
    1. [初出の実例]「陸奥紙にてひき結びたる文の〈略〉みれば、心つきなき人のてのすぢにいとようにたり」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)

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