手力雄神(読み)たぢからおのかみ

世界大百科事典 第2版の解説

たぢからおのかみ【手力雄神】

日本神話にみえる神の名。アメノタヂカラオノカミとも呼ばれる。名義は手の力の強い男神。天の岩屋戸に隠れた天照大神(あまてらすおおかみ)が外のようすをうかがおうとしたところを手を取って引き出した。《日本書紀》の一書には,細く開けられた岩戸を大きく引き開けたとある。《古事記》ではさらに天孫降臨のときに随伴して下り,伊勢の佐那之県(さなのあがた)に鎮座したと記している(天孫降臨神話)。この神を祖先神とする後裔氏族はない。

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世界大百科事典内の手力雄神の言及

【天の岩屋戸】より

…そのとき猿女(さるめ)氏の祖天鈿女命(あめのうずめのみこと)が槽(おけ)をふみとどろかし神憑(かみがか)りして,胸乳もあらわに踊り狂ったので神々は大いに笑った。それを怪しみアマテラスが岩屋戸から少し出たところを手力雄神(たぢからおのかみ)がぐいと外に引き出すと,世界はまた照り輝いた。一方,スサノオは追放されたという。…

※「手力雄神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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