精選版 日本国語大辞典 「手縄」の意味・読み・例文・類語
て‐なわ ‥なは【手縄】
〘名〙
① 幕の乳(ち)をとおして張り渡す縄。
※武家事記(1673)下「旗に用の器、請筒あり、手縄あり、息杖あり」
③ 口取りの者が馬を引く縄。たなわ。
④ 荷車などにつけて、手に持って引く縄。
※説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)一一「おしゃうにんも、くるまのてなはにすがりつき」
※新千載(1356)恋二・一一九三「大舟のまほの手なはの風をいたみ引く方しげき人に恋ひつつ〈藤原為明〉」
た‐なわ ‥なは【手縄】
〘名〙
① 鵜飼(うかい)が鵜につけて使う縄。
※永承六年禖子内親王歌合(1051頃)「かがり火にたなはの数をくり返しさばきてもなほあかぬ淵かも」
② 手綱(たづな)とは別に、馬をひく際に用いる縄。さしなわ。
※石山本願寺日記‐証如上人日記・天文六年(1537)正月二三日「遠江あかねの綱しりかい十具、同たなわ五筋」
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