打金(読み)うちがね

精選版 日本国語大辞典 「打金」の意味・読み・例文・類語

うち‐がね【打金】

〘名〙 (「うちかね」とも)
金打(きんちょう)を行なうこと。鉦、鰐口や鏡などを打ち鳴らして神仏に誓いを立てること。
※看聞御記‐永享一〇年(1438)二月三日「然而女官無実犯之由打金了」
火打石と合わせて火をおこす鉄片。ひうちがね。
談義本・成仙玉一口玄談(1785)四「打金(ウチカネ)や石を用ひずとも常に火あるべし」
ゲベール銃などの旧式小銃の火門の上に装置し、雷管を打って発火させる鶏頭状のはじきがね。
※雷銃操法(1867‐69)〈福沢諭吉訳〉三編「打金は心金に附て雷管を打つものなり」

うち‐きん【打金】

〘名〙 値段の異なる二つの品を交換して差金を生じた場合、その不足分を補うための金銭
太政官日誌‐明治二年(1869)五月二八日「正金々札引替に打を取り候者は其打金丈け之罰金を可為差出事」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「打金」の意味・読み・例文・類語

うち‐きん【打(ち)金】

値段の異なる二つの品物を交換するとき、その差額分として支払う金銭。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の打金の言及

【鏧】より

…磬とも書き,鏧(磬)子(けいす∥きんす),打金(うちがね),銅鉢(どうばち),あるいは俗にザルガネなどともいう。仏教で用いる鳴物(楽器)の一種で,銅または青銅製で大型の鉢の形をしたもの。…

※「打金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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