抗線維化剤(読み)コウセンイカザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「抗線維化剤」の解説

抗線維化剤

製品名
《ニンテダニブエタンスルホン酸塩製剤》
オフェブ(日本ベーリンガーインゲルハイム
《ピルフェニドン製剤》
ピレスパ(塩野義製薬

 特発性肺線維症(慢性型の特発性間質性肺炎)に用いられる薬です。


 発疹ほっしん、かゆみなどの過敏症、肝機能障害、ピルフェニドン製剤では、黄疸おうだん、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少が、ニンテダニブエタンスルホン酸塩製剤では、重度下痢、血栓塞栓症、消化管穿孔、間質性肺炎が現れることがあります。このような症状が現れたときは、使用を中止して、すぐに医師に相談しましょう。また、ピルフェニドン製剤では、光線過敏症、紅斑、食欲不振、胃不快感、吐き気、ねむけ、めまい、頭痛が、ニンテダニブエタンスルホン酸塩製剤では、下痢、食欲不振、吐き気、臨床検査値異常(γ‐GTP上昇など)などが現れることがあります。このような症状が現れたら、すぐ医師に相談してください。


錠剤は1日3回、カプセルは1日2回、食後の服用です。この薬の成分に対し過敏症の既往歴のある人は使用できません。肝・腎機能障害のある人、妊婦・現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳している人は、医師に相談してから用いてください。ニンテダニブエタンスルホン酸塩製剤では、妊婦・現在妊娠している可能性のある人は使用できません。


ピルフェニドン製剤は、光線過敏症が現れることがあるので、外出時には長袖衣服帽子などの着用日傘、日焼け止め効果の高いサンスクリーンを使用して、紫外線にあたることを避けてください。


 またピルフェニドン製剤では、めまい、眠気などがおこることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。


ニンテダニブエタンスルホン酸塩製剤は、定期的に肝機能検査を行いますので、決められた検査は必ず受けてください。

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