デジタル大辞泉
「押物」の意味・読み・例文・類語
おし‐もの【押(し)物】
1 得意とするもの。また、よく行われるもの。おしもん。
「さて芸子の―は」〈弦曲粋弁当〉
2 押し固めて作った菓子。落雁・塩竈の類。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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おさえ‐ものおさへ‥【押物】
- 〘 名詞 〙
- ① 酒宴などで、種々の料理が出たあとで花鳥、山水などをかたどった作り物の台に盛って出す酒の肴(さかな)。台には、多く蒔絵(まきえ)などを施したものを用いる。おそいもの。
- [初出の実例]「度々之御参内無極之間とて御さへ物のいちやの葉の三ならひなるを被レ下也」(出典:言国卿記‐文明八年(1476)一〇月一一日)
- ② 物が動かないように、押えつける物。
- [初出の実例]「織女のはたをる機と云を、はたものををさえてさきえしざらせぬ為ぞ。ここらにもはただなの足のさきにをさえ物ををくぞ」(出典:玉麈抄(1563)四〇)
おし‐もの【押物】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 「おしもん」とも ) 得意としてよくするもの。また、きまったように、いつもする事柄。〔易林本節用集(1597)〕
- [初出の実例]「あれと伊勢音頭が、上方者の押物(オシモン)だよ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
- ② 干菓子の一分類。固くおしつけて作った菓子。落雁の類。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の押物の言及
【落雁】より
…俗に金沢の〈長生殿〉,新潟県長岡の〈越の雪〉,松江の〈山川〉などを日本三名菓と呼ぶが,これらはいずれも落雁の類である。ただし,〈越の雪〉や〈山川〉は彫刻した木型を用いず,箱状の木枠に詰めて押し固めるので,現在は押物(おしもの)と呼んで落雁と区別している。また,木型に詰めて押し固めるものを打物(うちもの)と呼び,さらにその中の上級品を打物,他を落雁とする呼び方もある。…
※「押物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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