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拡大再生産 かくだいさいせいさんexpansive reproduction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

拡大再生産
かくだいさいせいさん
expansive reproduction

生産規模が経済の循環に伴って拡大すること。社会が存続するためには消費財が必要であり,かつそれを生産する生産手段が継続的に生産されなければならない。反復的,継続的に生産されることを再生産といい,再生産の規模が等しい場合を単純再生産という。 K.マルクスは F.ケネー経済表を基礎にして拡大再生産過程における基礎条件を単純再生産の条件とともに再生産表式によって考察した。マルクスによれば,再生産によって得られた剰余価値がすべて資本家の個人的消費に費やされるならば,同じ規模での再生産が繰返されるのみであり,剰余価値の一部が資本の蓄積に向うならば拡大再生産が行われるとする。

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デジタル大辞泉の解説

かくだい‐さいせいさん〔クワクダイ‐〕【拡大再生産】

生産物の一部を資本として絶えず蓄積することによって、生産水準を継続的に拡大していくこと。→縮小再生産単純再生産

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大辞林 第三版の解説

かくだいさいせいさん【拡大再生産】

生産の規模・構造が拡大していく状態で行われる再生産。剰余価値の一部が資本に転化されることによって行われる。 → 単純再生産縮小再生産

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世界大百科事典内の拡大再生産の言及

【再生産表式】より

…マルクスが資本制経済の再生産の仕組みを,(1)生産部門を生産手段生産部門(第1部門)と消費手段生産部門(第2部門)に分割し,(2)各部門の生産物価値(W)を不変資本(C)(不変資本・可変資本),可変資本(V)および剰余価値(M)からなるものとして表示したのが再生産表式である。再生産が単純再生産と拡大再生産に分かれるのに対応して,再生産表式も単純再生産表式と拡大再生産表式とに分かれる。 単純再生産は生産規模不変の再生産であって,そこでは剰余価値はすべて資本家の個人的消費にあてられ,蓄積はゼロである。…

【資本蓄積】より

…生産物の一部がただちに消費されるのでなく貯蓄され,それに見合った形で生産物の一部が投資となって資本に追加され,次に生み出される生産物の量を大きくするのである。この意味で資本形成は迂回生産を意味し,それによって拡大再生産が行われることを意味する。もし粗投資が既存資本の減耗分に等しい規模で行われるにとどまるなら,資本は増大せず,経済は単純再生産の状態にある。…

※「拡大再生産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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