(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「拱」の意味・読み・例文・類語

きょう【拱】[漢字項目]

[音]キョウ(漢) [訓]こまぬく こまねく
両手胸元で組み合わせる。こまぬく。「拱手垂拱
両手でかかえるほどの太さ。「拱把拱木
アーチ状。「拱門拱廊

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精選版 日本国語大辞典 「拱」の意味・読み・例文・類語

たんだく【拱】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「たんだく(拱)」の名詞化多く「たんだくする」の形で用いる )
  2. 両手を組むこと。こまねくこと。両手を前に合わせて拝礼すること。
    1. [初出の実例]「天上に星有り、皆北に拱(タンタク)す、人間東に朝せずと云こと無し」(出典太平記(14C後)四)
  3. そのものに相対すること。心を向けること。
    1. [初出の実例]「それよりは早、程たえて一心爰にたんだくせうと思へば」(出典:歌舞伎・百千鳥鳴門白浪(1797)二)

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普及版 字通 「拱」の読み・字形・画数・意味


9画

[字音] キョウ
[字訓] こまねく・かかえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は共(きょう)。共は左右の手にものをもち奉ずる形。拱は前で両手を組む拱手をいう。〔説文〕十二上に「手を斂(をさ)むるなり」とあり、拱手して拝する姿勢をいう。手は左外右内、女子はこれと逆にする。凶礼のときには、男女とも逆とする。拱木は一かかえの木。

[訓義]
1. 礼するときの姿勢、こまねく、手をつかねる、うやうやしい。
2. 両手でかかえる、だく、もつ。
3. とりまく、めぐる。

[古辞書の訓]
名義抄〕拱 コマヌク・アキラカナリ・ノゾム・マキル・ウダク・イダク・タムダク・タタク・トル 〔字鏡集〕拱 コマヌク・テヲタムタク・タタムキ・イダク・ニギル・ノゾム・アキラカ・ヲサム・ノル・ユヅル・タタク・ツル・トル

[語系]
拱・共・kiongは同声。みな前や胸もとに両手をあげる姿勢をとる。は手械(てかせ)、手錠をいう。

[熟語]
拱衛拱己・拱形拱護拱押拱候・拱手拱樹拱繞拱辰拱鼠拱聴拱動・拱伏拱璧・拱抱拱北・拱木・拱黙・拱・拱拱揖・拱立
[下接語]
盈拱・夾拱・高拱・合拱・尋拱・垂拱・趨拱・星拱・静拱・大拱・端拱・張拱・把拱・拝拱・扶拱・北拱・木拱

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