指事(読み)シジ

デジタル大辞泉 「指事」の意味・読み・例文・類語

し‐じ【指事】

漢字六書りくしょの一。点画組み合わせなどによって、位置数量などの抽象的な意味を直接に表しているもの。一・二・三・上・下・凸・凹など。

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精選版 日本国語大辞典 「指事」の意味・読み・例文・類語

し‐じ【指事】

  1. 〘 名詞 〙 漢字の六書(りくしょ)一つ。数量、位置など、形を写すことのできない抽象的な意味の語を、点画を組み合わせたり、点画の増減や位置の変更などによって象形文字に加工したりしてあらわすもの。「一・二」のような数字や「上・下」「本・末」などの類。〔許慎‐説文解字叙〕

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普及版 字通 「指事」の読み・字形・画数・意味

【指事】しじ

六書の一。数や関係的表示に用いる。〔説文解字叙〕指事なるは、るべく、察してを見(あら)はす。上下)是れなり。

字通「指」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「指事」の意味・わかりやすい解説

指事
しじ

六書の一つで,数や位置など,形を模写できない抽象的概念を表わすために考案された漢字。「一」,「二」,「上」 (← ) ,「下」 (← ) など。象形字を利用してつくることもある。「木」の上方に「一」をつけた「末」,下方につけた「本」など。象形と指事によって漢字の基本ができあがっている。

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世界大百科事典(旧版)内の指事の言及

【漢字】より


【漢字の種類と造字・転用】
 ふつう〈六書(りくしよ)〉と呼ばれる分類がある。六書とは指事・象形・会意・形声・転注・仮借の六つである。このうち前4者が文字の形による分類であり,後2者は文字の転用に関するものである。…

【六書】より

…《周礼(しゆらい)》《漢書》芸文志,《説文解字》等にその名が見える。いまそれらを利用しながら解説すれば,(1)指事 図形同士の相対関係によって抽象的な観念を表そうとするもの。〈上〉,〈下〉など。…

※「指事」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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