掛け鯛(読み)カケダイ

デジタル大辞泉 「掛け鯛」の意味・読み・例文・類語

かけ‐だい〔‐だひ〕【掛け×鯛/懸け×鯛】

昔の正月飾り物。2匹の塩鯛をわら縄で結び合わせ、かまどの上や門松などに掛けたもの。小鯛を用いたので「掛け小鯛」とも。 新年》「―の影や柄杓ひしゃくのささら浪/紅葉
祝儀の飾り物。2匹の生鯛を美しい縄でくくり、台の上に置くもの。

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精選版 日本国語大辞典 「掛け鯛」の意味・読み・例文・類語

かけ‐だい‥だひ【掛鯛・懸鯛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔、正月にわらなわで結び合わせて、かまどの上、また門松などに掛けた二匹の塩だい。かけこだい。《 季語・新年 》
    1. [初出の実例]「かしらふたつぞ行あたりける 掛鯛(カケタイ)の縄をもつよくしめぬらし〈宗久〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)四)
  3. 恵比須講の日に恵比須大黒神前に掛ける、赤い糸で編んだ尾ひれをかがりつけた鯛。
    1. [初出の実例]「恵比寿と共に大黒の前には、ベッタラ市で買った懸鯛(カケダヒ)魚河岸から取寄せた鯛を供へて」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉十月暦)
  4. 祝賀の時、美しいなわで結び合わせて台の上に置く二匹の生だい。

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