採銅所村(読み)さいどうしよむら

日本歴史地名大系 「採銅所村」の解説

採銅所村
さいどうしよむら

[現在地名]香春町採銅所

下香春村の北に位置する南北に細長い村。「さいとじょ」ともいう。北端金辺きべ峠は企救きく郡との境をなし、その南麓を水源とする金辺川が南流、集落はその流域東西山地谷間につくられている。慶長一五年(一六一〇)九月吉日の御祓賦日記(神宮文庫蔵)によれば、筑前より田川郡を訪れた伊勢御師橋村大夫の手代が採銅所の松尾市左衛門・桜木又右衛門・中島宗左衛門ほか一二名に御祓大麻を配札している。元和八年人畜改帳では高一千九九二石余の「採銅所村」と無高の「採銅所町」の二筆に分けて記され、採銅所村は家数一九〇・人数二一八(うち百姓二九・名子二四)、牛三一・馬二二、採銅所町は家数一一六・人数二六七(うち町人五八・名子九)、牛一二・馬三五。正保国絵図では採銅所村のみ記される。江戸期中頃に上採銅所村と下採銅所村に分れたというが、宝永七年(一七一〇)の村々万覚書(瓜生文書)では採銅所村は本高一千八五五石余、竈数一三六・人数一千二〇一、牛馬数一九五、採銅所町は竈数二六四・人数八八八、牛馬数三〇。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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