撥ね除ける(読み)ハネノケル

デジタル大辞泉 「撥ね除ける」の意味・読み・例文・類語

はね‐の・ける【×撥ね除ける】

[動カ下一][文]はねの・く[カ下二]
はじくようにしてわきへのける。勢いよく押しやる。「掛け布団を―・ける」「誘惑を―・ける」
選び出して除く。「傷物を―・ける」
[類語]弾く・弾き返す・はねかえす裏返すひっくり返す覆す翻す倒す転覆逆転逆様

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「撥ね除ける」の意味・読み・例文・類語

はね‐の・ける【撥除】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]はねの・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 悪いものを取り除く。また、取りはずす。取って除く。軽んじて捨てる。除去する。除外する。〔詞葉新雅(1792)〕
    1. [初出の実例]「悪い銀を見ると、直ぐにはねのける」(出典:松翁道話(1814‐46)四)
  3. 力をこめて押しやる。振り払って退ける。
    1. [初出の実例]「玉札もはねのけらるる荒弓のをしかへしても人ぞ恋しき」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)一六番)
    2. 「夜着を撥斥(ハネノ)けて」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
  4. 拒絶する。のけものにする。はねつける。
    1. [初出の実例]「陰口が悪いとて、近所の茶飲にさへはねのけられても」(出典:浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)二)

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