デジタル大辞泉
「弾く」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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はじ・く【弾】
- [ 1 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
- ① 撓(たわ)んだものがはねかえる力で他を打つ。爪先を親指の腹などにあててはねかえらせて他の物を打つ。また、そのように物をはねかえす。はねとばす。
- [初出の実例]「碁盤の隅に石を立ててはじくに」(出典:徒然草(1331頃)一七一)
- ② 弓の弦をはずして、弓のたわみをゆるめる。
- [初出の実例]「陸奥(みちのく)の安太多良真弓波自伎(ハジキ)おきて反(せ)らしめきなば弦(つら)着(は)かめかも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四三七)
- ③ はねのける。除外する。受けつけない。拒否する。
- [初出の実例]「そちは山居をこのうで芋栗〈略〉の山家の味にあいて吾をはじきのけたこと久ぞ」(出典:玉塵抄(1563)四)
- ④ 楽器の弦をつまびく。
- [初出の実例]「ひくは弾也。はじくのよみあり」(出典:名語記(1275)六)
- ⑤ 算盤(そろばん)の珠を指先で動かして計算する。
- [初出の実例]「松が岡ちっとはじくが納所分」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))
- ⑥ 言い放つ。ぬかす。
- [初出の実例]「何とておのれは物をばはじかぬ、なんぢうしの子か」(出典:浄瑠璃・四天王最後(1661)六)
- ⑦ 強い匂いが刺激する。突く。
- [初出の実例]「涙にぞ濡れつつ搾る濁り酒の辛き心は鼻をはぢくか」(出典:仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)下)
- ⑧ こっそりと盗む。かすめとる。はじける。
- [初出の実例]「その時はその酒をはぢく積りぢゃ」(出典:歌舞伎・五十三駅扇宿附(岡崎の猫)(1887)三幕)
- [ 2 ] 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 ⇒はじける(弾)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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