デジタル大辞泉 「弾く」の意味・読み・例文・類語 はじ・く【▽弾く】 [動カ五(四)]1 曲げた物が元に戻る力で打つ。また、はね飛ばす。「おはじきを―・く」「爪先で弦を―・く」2 寄せつけない。受けつけない。はねのける。「このレインコートはよく水を―・く」「鋼鉄の板が銃弾を―・く」3 そろばん玉を指で動かす。転じて、計算する。「そろばんを―・く」「損得を―・いてみる」[可能]はじける[動カ下二]「はじける」の文語形。[類語]はね返す・弾き返す・はねのける・裏返す・ひっくり返す・覆す・翻す・倒す・転覆・逆転・逆様 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「弾く」の意味・読み・例文・類語 はじ・く【弾】 [ 1 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙① 撓(たわ)んだものがはねかえる力で他を打つ。爪先を親指の腹などにあててはねかえらせて他の物を打つ。また、そのように物をはねかえす。はねとばす。[初出の実例]「碁盤の隅に石を立ててはじくに」(出典:徒然草(1331頃)一七一)② 弓の弦をはずして、弓のたわみをゆるめる。[初出の実例]「陸奥(みちのく)の安太多良真弓波自伎(ハジキ)おきて反(せ)らしめきなば弦(つら)着(は)かめかも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四三七)③ はねのける。除外する。受けつけない。拒否する。[初出の実例]「そちは山居をこのうで芋栗〈略〉の山家の味にあいて吾をはじきのけたこと久ぞ」(出典:玉塵抄(1563)四)④ 楽器の弦をつまびく。[初出の実例]「ひくは弾也。はじくのよみあり」(出典:名語記(1275)六)⑤ 算盤(そろばん)の珠を指先で動かして計算する。[初出の実例]「松が岡ちっとはじくが納所分」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))⑥ 言い放つ。ぬかす。[初出の実例]「何とておのれは物をばはじかぬ、なんぢうしの子か」(出典:浄瑠璃・四天王最後(1661)六)⑦ 強い匂いが刺激する。突く。[初出の実例]「涙にぞ濡れつつ搾る濁り酒の辛き心は鼻をはぢくか」(出典:仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)下)⑧ こっそりと盗む。かすめとる。はじける。[初出の実例]「その時はその酒をはぢく積りぢゃ」(出典:歌舞伎・五十三駅扇宿附(岡崎の猫)(1887)三幕)[ 2 ] 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 ⇒はじける(弾) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例