教職大学院(読み)キョウショクダイガクイン

デジタル大辞泉 「教職大学院」の意味・読み・例文・類語

きょうしょく‐だいがくいん〔ケウシヨクダイガクヰン〕【教職大学院】

高度な実践的指導力を備えた教員養成する専門職大学院。平成18年(2006)7月に中央教育審議会創設を提言し、平成20年(2008)に19校が開設された。主な入学対象現職の教員、大学の学部卒業者など。標準修了年限は2年。1年の短期コース教員免許をもたない社会人を対象とする3年間のコースを併設する大学院もある。修了時に教職修士の学位が与えられる。

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大学事典 「教職大学院」の解説

教職大学院
きょうしょくだいがくいん

2008年度より制度化された教員養成に特化した専門職大学院。①学士課程レベルの資質能力を修得した者の中から,より実践的な指導力・展開力を備えた新しい学校づくりの有力な一員となる新人教員の養成,②現職教員を対象に,地域や学校における指導的役割を果たし得る教員等として不可欠とされる確かな指導理論と優れた実践力・応用力を備えたスクールリーダー(中核的中堅教員)の養成の二つを主な目的とする。そのため,各教職大学院において共通して開設すべき授業科目として五つの領域(教育課程の編成・実施,教科等の実践的な指導方法,生徒指導・教育相談,学級経営・学校経営,学校教育と教員のあり方)履修を必須とするほか,連携協力を行う学校の設定が義務づけられるなどの特徴がある。標準修業年限は2年で,45単位以上を修得する。修了者には「教職修士(専門職)」の学位が授与され,専修免許状の取得も可能となっている。
著者: 濱中義隆

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

知恵蔵mini 「教職大学院」の解説

教職大学院

高い指導力を備えた教員を養成する専門職大学院。2007年に公布・施行された文部科学省の「専門職大学院設置基準及び学位規則の一部を改正する省令」により、08年に設置が開始された。標準修業年限は2年で、各大学院が定める45単位以上を修得した修了者には教職修士(専門職)の学位が授与される。しかし、教員採用試験や給与面での修了者に対する優遇措置がないことなどから定員割れを起こすケースもあるなど、課題も多い。これを受け、文部科学省は13年に公表した国立大学改革プランで教職大学院の重点化を打ち出し、17年以降、全国で設置が進む見通しとなっている。

(2015-6-1)

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