散茶女郎(読み)サンチャジョロウ

デジタル大辞泉 「散茶女郎」の意味・読み・例文・類語

さんちゃ‐じょろう〔‐ヂヨラウ〕【散茶女郎】

江戸時代、江戸吉原遊女階級の一。太夫格子女郎の次で、埋め茶女郎上位安永(1772~1781)ごろ、太夫・格子が絶えてからは最上位。のち、呼び出し昼三ちゅうさん・付け回しに分かれた。

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精選版 日本国語大辞典 「散茶女郎」の意味・読み・例文・類語

さんちゃ‐じょろう‥ヂョラウ【散茶女郎】

  1. 〘 名詞 〙 江戸新吉原で、太夫・格子の次、梅茶(うめちゃ)女郎の上位に位置する遊女。江戸市中に散在していた風呂屋私娼を吉原に移したものといわれるが、安永(一七七二‐八一)頃、太夫・格子の呼称がなくなって最上位となり、のち、散茶の呼称もすたれて、呼出し・昼三(ちゅうさん)などと呼ばれた。一説に、古く、煎茶は袋に入れて振り出して飲むことがあったが、抹茶(散茶)は振らないで用いたところから、この「振らない」を客を振らないの意にかけていった語という。〔随筆・異本洞房語園(1720)〕

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